Parisには訪れたくなる
美術館博物館が山とある。
旅という限られた時間で
訪れることのできる美術館は
決して多くはない。
そんな中で
毎回必ずおとずれる場所がある。


オランジュリー美術館
モネの「睡蓮の間」。
自然光の中
360度睡蓮に囲まれるこの空間、
「天国があるとしたら
こんな風景かな」と思った。

中央に置かれた椅子に腰掛けて
天国に身を置く。
やさしい光りに包まれながら
考えているような
何も考えていないような時間。
空っぽだった何かは
充電完了のごとく
満たされている。

そして、長い間思っていた。
「いつか天国を
自分の目で観てみたい。」

Parisから1時間ほど
GIVERNYジヴェルニーという
小さな村。
パリサンラザール駅から
ルーアン行きの懐かしい電車に乗る。
ルーアンは今はブルターニュ住む
お母さんの家にホームステイした
懐かしい場所。
ルーアン行きの電車は
乗る度にきゅんとする。

その日は5月とは思えない
晴天で、夏空が広がっていた。

天国は楽園だった。

光は影があって
光である。
長く人生という旅を
描くことで全うした
ひとりの偉大なる画家の
光と影を
盛の季節の花々を見ながら
想った。


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